エプクルーサ配合錠はNS5A阻害剤であるベルパタスビルと核酸型NS5Bポリメラーゼ阻害剤であるソホスブビルを組み合わせた、 プロテアーゼ阻害薬を含まないパンジェノタイプのDAAです。
ベルパタスビルは、in vitro耐性発現試験及び交差耐性試験の結果から、C型肝炎ウイルス(HCV)RNAの複製及びHCVウイルス粒子の会合に必須である非構造蛋白質(NS)5Aを標的とする抗HCV剤であると考えられます。
ソホスブビルは、肝細胞内代謝により活性代謝物であるウリジン三リン酸型(GS-461203)に変換されるヌクレオチドプロドラッグです。HCVのRNA複製において、HCV非構造蛋白質5B(NS5B)RNA依存性RNAポリメラーゼ(NS5Bポリメラーゼ)はヌクレオチドの取り込みという重要な役割を担っています。ソホスブビルの活性代謝物は、NS5Bポリメラーゼによってヌクレオチドの代わりにRNAに取り込まれ、HCV RNA鎖の伸長反応を停止させることで、NS5Bポリメラーゼを阻害します。HCVジェノタイプ1b、2a、3a及び4a由来NS5Bポリメラーゼに対する活性代謝物の50%阻害濃度(IC50値)は0.36〜3.3μmol/Lで※1 、この活性代謝物はヒトDNA及びRNAポリメラーゼを阻害せず、ミトコンドリア生合成も阻害しませんでした ※2,※3。
- 社内資料:ソホスブビルのレプリコン細胞を用いたin vitro耐性発現試験(PC-334-2010)
- 社内資料:ソホスブビルのヒトポリメラーゼに対する作用を検討した試験(PC-334-2013)
- 社内資料:ソホスブビルのミトコンドリアに対する作用を検討した試験(PC-334-2012、PC-334-2015)