トロデルビとは
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トロデルビは、細胞表面抗原TROP-2を標的とする初めての抗体薬物複合体(ADC)です。
抗TROP-2ヒト化モノクローナル抗体に、pH応答性・加水分解性のリンカーを介して、ペイロードとして
トポイソメラーゼI阻害剤イリノテカンの活性代謝物SN-38が結合した構造を有しています。 -
化学療法歴のある手術不能又は転移・再発TNBCを対象とした海外第III相IMMU-132-05試験(ASCENT)において、トロデルビは対照薬の単剤化学療法と比較して無増悪生存期間(PFS) *1 、全生存期間(OS)を有意に延長しました(検証的解析結果)。
- 主要有効性解析対象集団(脳転移のない患者集団)‡のPFS中央値(95%CI)はトロデルビ群5.6ヵ月(4.3, 6.3)、単剤化学療法群1.7ヵ月(1.5, 2.6)、層別log-rank検定p<0.0001(主要評価項目)
- ITT集団†のPFS中央値(95%CI)はトロデルビ群4.8ヵ月(4.1, 5.8)、単剤化学療法群1.7ヵ月(1.5, 2.5)、層別log-rank検定p<0.0001(副次評価項目)
- 主要有効性解析対象集団(脳転移のない患者集団)‡のOS中央値(95%CI)はトロデルビ群12.1ヵ月(10.7, 14.0)、単剤化学療法群6.7ヵ月(5.8, 7.7)、層別log-rank検定p<0.0001(副次評価項目)
- ITT集団†のOS中央値(95%CI)はトロデルビ群11.8ヵ月(10.5, 13.8)、単剤化学療法群6.9ヵ月(5.9, 7.7)、層別log-rank検定p<0.0001(副次評価項目)
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トロデルビの重大な副作用として、骨髄抑制、重度の下痢、腸炎、infusion reaction、感染症、間質性肺疾患が報告されています。
その他の主な副作用は、悪心(62.6%)、疲労(無力症を含む)(59.5%)、脱毛症(46.6%)、便秘(38.1%)、嘔吐(31.3%)等でした。
電子添文の「11. 副作用」及び「17. 臨床成績」の安全性の結果をご参照ください。
*1:RECIST第1.1版に基づくIRC判定による評価
‡:主要有効性解析対象集団(ITT集団のうちベースライン時点で脳転移のない患者)
†:ITT集団(無作為割り付けされた全ての患者)
TROP-2:trophoblast cell surface antigen-2、TNBC:トリプルネガティブ乳癌、 PFS:progression-free survival、OS:overall survival、RECIST:固形がんの治療効果判定のための新ガイドライン、 IRC:独立判定委員会